以前王様のブランチで紹介されていた小説で、文庫本化を待っていた1冊。 三崎亜記氏のデビュー作で、第17回小説すばる新人賞受賞作だ。
タイトルからまず連想したのは、ぼくらの七日間戦争(宗田理)。 一致団結して戦うっていう話だと(勝手に)思っていた。 しかし読み始めると全く逆。 期待は裏切られたもののどんどんその世界に引き込まれていった。
序盤で感じた印象が「アニメ的」。GAINAX風な。 マニアックなまでの設定がたまらない。 ストーリーは先が全く読めず、どんどん意外な展開に引っぱられていく。
中盤を過ぎるとそれに色々な意味での重いものがのしかかってくる。
「見せないで見えないものを見せる。」
久しぶりにトランス系の余韻を残させる1冊だった。お薦め。 事前にあまり書評やあらすじを知る前に、まずは読んでみるのがいいと思う。
先日読んだ「No.1理論」では「ツイている」ことを重視していた。 それを読んだ時、「以前『ツイてる』というキーワードが Web で一時期流行っていた気がするなあ」とふと思った。 「そちらは自己啓発本か何かが起源かなあ、そういえば表紙は見覚えのあるあの本かなあ」と思って辿りついたのがこれ。
タイトルは違った。キッパリ!だった。まあいいや。 120万部以上売れ本なので読んだ人も多いと思う。 文庫本化されて手頃になったので、この機会に読んでみた。
今実行してみているのは「テンコブポーズ」と「01 脱いた靴は、そろえる。」。 どちらも体を動かすもので、「こういう風に考えよう」などと違って明確にやってみやすい。
表紙にもなっているテンコブポーズは、やる気は体の動作によって引き起こすことができるという事をわかりやすく形にしていて、すぐに実践できてよい。
「また脱いだ靴は、そろえる。」は礼儀作法や整理整頓という観点だけではなく、「あとでではなく、その場でやる」という習慣づけの強化になりそうだという点が気に入った。
その他見開き2ページで1テーマという構成なので、他の人と簡単に内容について語り合えるというのもポイント。 次に読んでいる妻と面白いと思ったテーマをたまに「キッパリ! のアレ」という形で話をしている。掘り下げて考えることができてよい。
1つでも自分を変えるものがあれば見つけものといった1冊。
[ 読書ノート ]
昨日ほぼ日手帳2011の発表があった。 今年は4月にスマートフォン Xperia を買って紙の手帳は完全におさらばしているので、ほぼ日手帳2006から5年間使い(買い)続けたほぼ日手帳も、来年はいいかなと思っていたのだが……。 吉田カバン PORTER との共同開発、コラボレーション (ファブリック) BLACK CASE だと?
デザインまんま PORTER じゃないか。「手前のポケットはスマートフォンが収まるサイズ。」とか、これスマートフォンに行っちゃったヒト狙い撃ちすぎね?
どんな生地なんだろ。ポーチとして十分な厚みがあるなら、手帳本体無しでこれ欲しいぞ。 スマートフォンと文庫本とか入れて歩くのにいいじゃん(文庫本持ち歩くことはあまりないのだけれど)。
デール・カーネギーの「人を動かす」と「道は開ける」はハードカバー版になる前に学生時代に買って読んで感銘を受け、以来持ち歩き用に文庫本版を買い足したりして時折読んでおりました。
特に「人を動かす」は内向型の私にとっての人付き合いのバイブルとして欠かせない1冊になっています。去年 Kindle 版を出ているのを知って購入したのでどこでも読めるようになって助かっています。
「道を開ける」は迷いごとがあった時に読む感じで頻繁には読まないので一緒には買わなかったのですが、またちょっと読み返したいなと思い、スマートフォンで読めるように今日 Kindle 版を買いました。
バイブルとなる本が読みたい時に読める状態になっているというのはいいですね。
気持ちを切り替えたい時に読む本の1つに斎藤一人氏の「斎藤一人 幸せの名言集」があります(記事)。
「困ったことがおきたら 面白いことがおきたと言ってみな 奇跡がおきるから」 p.44
ぱらぱらっと目を通すだけで前向きな気持ちになれます。斎藤一人氏の1冊目としてはお薦めできない本ですが、もし「ツイてる!」を読んで気に入った人には傍らに置いてほしいなと思う良書です(「ツイてる!」の読書ノート)。
ただこれ、単行本でかさばるので家でしか読めませんでした。今朝もちょっと通勤の時に読みたいなと思いつつもバッグに入れるのを躊躇していたときに、もしかしてとチェックしてみたら文庫本版が出ていてさらにそれが Kindle 版化されていました。これは嬉しい! 即買い。
[ お薦めの本 ]
4月28日から Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されている「生誕60周年記念 くまのパディントン展」行く予定だったので、先日映画「パディントン」を観たのですが、さらに原作も読んでみたくなって文庫本を買って読んでみました。
なるほど映画「パディントン」は原作をベースにキャラクターとストーリーを映画向けにより洗練し生き生きとした感じにアレンジしたんだなというのが読んでわかりました。
「くまのパディントン」のパディントンはよりトラブルメーカーですぐベトベトな感じになって読んでいて「もう」ってなっちゃいます。1冊の半分ぐらいでこの先オチがあるんだろうかと心配になってきたのですが、「トラブルからの結果オーライ」という黄金パターンが見えてきたところで急に読むのが心地よくなりました。
[ 読書ノート ]
Naney (なにい)です。株式会社ミクシィで SNS 事業の部長をしています。
nDiki は1999年1月に始めたコンピュータ日誌を前身とする Naney の Web 日記(兼パーソナルナレッジベース)です。
#nNote タグがついている記事は他の記事に比べて、より断片的・未整理・不完全なちょっとしたノートです。まだ結論に至っていない考えなども含まれます。頻繁/大幅に更新したり削除したりすることがあります。
ナレッジベースアプリケーション Obsidian で書いているノートの一部を notes.naney.org で 公開しています。
※内容は個人的見解であり所属組織とは関係ありません。